多忙な二人

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**** 完璧。最後にクリームシチューにもう少しミルクを足して火を消した。 伊都が戻ってきた。あの飲み会の日、私が大崎さんに伊都が河邑さんに会った日に。芦野君のお店に行った後、伊都は我が家で私を抱いた。なのに、私達はどことなく距離があるように感じる。 スマホにメッセージが届く。開けると河邑さんからだ。 [お疲れ様。この間の課題、良かったよ。もう少し手直しさせて欲しいんだけど、明日会える?] 明日会える……メッセージアプリのIDを交換したせいだ。河邑さんからちょくちょく連絡がくる。 飲み会の日の夜も。 [今日、大丈夫だった?彼氏さんともめなかった?] 絶対に面白がって送ってきているメッセージだ。もめたなんて言いたくない。だから…… [お生憎様。彼氏とは仲良くしています。] と送り返してやった。その返事が [つまんない。彼氏ともめたら、俺が優しく慰めてあげたのに。] と。あり得ない!!この男!!その場のノリで人のことを振り回さないで欲しい。 早く研修が終わって欲しい。そうしたらこのいい加減自分勝手男ともおさらばだ。 それに研修が終われば、次の週には伊都と私の誕生日がある。今日の夜は一緒に誕生日ディナーを食べる場所を決めれたらいいなと密かに思っていた。 来るのが待ち遠しくなるようは話をすれば、この私達の微妙なズレも埋められるような気がしていた。
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