いつもの二人

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家に帰ってシャワーで自分の汗を洗い流してから、伊都のためにお風呂を沸かした。 それからスーパーで買ってきた材料で、牛肉のたたきやアボカドやトマトでサラダを用意した。そして味噌汁と白ご飯も。伊都はいつも私の味噌汁を美味しいと言って飲む。顆粒だしとどこにでも売っているスーパーの味噌を使っているのに。 料理は得意な方である。というか、随分と練習をしたのだ。 私と伊都の家族は社宅のマンションに住むお隣さんだった。私の母も伊都の母も夫の仕事の都合で引っ越してきたものだから、周りに友達もおらず、二人はすぐに仲良くなった。 親同士が仲良くなれば、子どもも一緒に遊ぶようになり、私と伊都はすぐに打ち解けた。 幼児期の頃の伊都は本当に天使のようで、今みたいな女たらしではなかったし、私の後ろをテトテトと付いてくるような子だった。 でも、小学校3年生に上がる頃に、私と伊都が仲良くしていることを冷やかす男子が出てくるようになり、私たちは学校では遊ばなくなった。 だけどそれは見せかけで、社宅に帰れば二人で昔のように過ごした。その頃には私の母も伊都の母もパートを始めて、18時頃に帰宅したため二人で親の帰りを待っていた。
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