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そんなこんなで夏休みは秒を読むよりも早く過ぎていく。
そしてなんだかんだで仲良くなってしまった三奈と私と岬。
三奈なんてまだ一言しか喋ってないのにな、おっと、これ以上は危険だ。
夏祭り、課題、海、課題、プール、課題、渋谷、課題。
夏休みの宿題一日で終わらせる同盟はどこにいったんだろうか、謎である。
そして私は今、図書館で三奈の課題を付き合っているのだが……
「はぁ……バカね。
散々余裕とかほざいていたのはどこのどいつかしら?」
「ああ……わりぃ。
助かる」
「ふふ、珍しくちゃんとお礼が言えるのね。
その成長が私は嬉しいわ」
微笑みながらそう言ってみると、彼はペンを走らせる手を止めて渋い顔をした。
「うっせえよ……俺はガキか何かか?」
今日は夏休み最終日、そして岬ちゃんは例の先輩の告白を受けにいっているから不在。
この男と二人というのは……初めてかしらね……
少しずつ早まる鼓動は、押さえようとしても収まるわけがなく、私は初恋の訪れを悟るばかりであった。
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