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よーちゃんの吐く息までもが甘く僕を苛んだ。
深い口づけの後に、よーちゃんは僕の顔の至る場所にキスを落とし、頬をすり合わせた。
いろいろと話したい気持ちは有ったけれど、今はただ長い時間を経てようやく出会えたよーちゃんの体温をただ感じたかった。
偽物じゃない、本当の温もりに触れ、その存在を体で感じ取りたかったから、よーちゃんにこれ以上ないってくらいに優しく扱われ、愛おしそうに見つめられると、僕の身体は自然と歓喜に震えた。
「優羽?
寒いの?」
ブルリと身を震わせた僕の顔を心配そうに覗き込んだよーちゃん。
寒い……?
そう……なの、かな?
だって、よーちゃんにぎゅっと抱きしめられると、とても温かくて心地いい……。
僕は返事をするように、よーちゃんの体へと身体を預ける。
そして。
「よーちゃん………。
もっと、ぎゅっとして……」
僕は、小さい声でそう囁いた。
よーちゃんは、「優羽……」と吐息を吐くように名を呼んで、僕を抱きしめる腕にぐっと力を込めた。
そして息が苦しいほどにきつくぎゅっと抱きしめながら、よーちゃんは僕に「優羽……もう離さないよ」と、そう誓ってくれたんだ。
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