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……でも、オメガって、キモいのか。
僕は改めて同級生の言葉を思い出して、悲しい気持ちになった。
皆は、僕がオメガだって言う。
小さいから。
女の子と間違えられるから。
だけどそれがキモいなんて…。
僕がキモいから、よーちゃんは僕のこと嫌いになったのかな?
あんなに優しかったよーちゃん。
でも、再会してからのよーちゃんは僕をゴミみたいな顔して見つめてくる。
叔父さんの家のパーティによーちゃんの婚約者として招待されても、中学生になったよーちゃんはまだ小さい僕のことを婚約者として紹介してくれない。
体が小さくて低学年生に見える僕が婚約者だってことが、恥ずかしいと思ったのだけど。
まさかキモいだなんて。
珍しくよーちゃんから話しかけてくれても、「あっち行け!」とか、「話しかけてくるな」とかそんな言葉ばかり。
そんなひどい扱いなのに、僕は未だによーちゃんのことが好きだ。
3つ児の魂百までっていうけど、あれは本当だね。
でも、いつかはよーちゃんは僕のことを好きになってくれるはず。
不思議と変な確信をもってそんなことを想っていたのだけど、僕が大きくなっても、よーちゃんは相変わらず僕のことが嫌いだった。
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