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私は黙って、席を立つことにした。
「…さらばだ…ねーさん…」
「さらばって…矢田ちゃん、どうしたの?…」
「…ねーさんが、そんな人間とは思わんかった…」
私は言った。
「…そんな人間とは思わんかったって…大げさね…」
「…ひとが悩んでいるのを見て、笑うような人間とは思わんかった…」
そう言って、席を立った。
「…ゴメン…矢田ちゃん…矢田ちゃんが、そんなに悩んでいるとは思わなかったわ…」
ねーさんが、私に謝る。
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