終章 密室の中で……

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「僕なら、蒼汰くんには憑かないよ。  黙って、凛子ちゃんに憑いてるね。  そしたら、凛子ちゃんも苦しむことないし。  僕はずっと凛子ちゃんを見てられる」 「あんたの方がピュアだね」  それ、なにか面白い? と言われた。   「僕が凛子ちゃんに憑いて、蒼汰に抱かれるの?  意味わかんないんだけど」 「そういうことリアルに言わないでよ。  想像したくないから」 「なにを?  凛子ちゃんが蒼汰と居るところを?  あんた、本当に凛子が好きなんだね」 「そうみたいだね。  今、知ったよ」  ありがとうっていうか、あんまり知りたくなかったけど、と告げる。
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