仙人の恋

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 そういえば、この人、笑顔でいつも言うことは、クールだからな。  笑顔のまま、いじめられそう、と思いながら、凛子は、余計な話をしたことを後悔していた。  それでも、側まで行き、下を見る。 「いやー。  高所恐怖症じゃなくても、このくらい高さがあったら怖いですよ」 「じゃあ、下見なきゃいいのに」 と並んで見ている弥は言うが。 「でも、此処まで来たら、見なきゃって感じです」 と言うと、 「凛子ちゃんは、余計なことに首突っ込んで殺されるタイプだね」 と弥は笑って言ってくる。  今こそ、()られそうです……、と凛子は引きつった笑いを返した。
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