終章 密室の中で……

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 なにかこう、あまり憎めない感じのキャラクターだ。  凛子がその笑顔に惚れたというだけのことはある。  まあ、あくまでも、蒼汰の仮面をかぶって、の話だが。  それにしても、総務のフロアから乗ったはず。  もう屋上まで行ったくらいの時間は流れているはずなのに、一向にエレベーターが着く気配はなかった。 「あのさ、蒼汰くんに憑くのやめたら?」 「なんで?」 「凛子ちゃんが疲れてるからだよ」 「嫌だよ。  また此処で膝抱えてしゃがんでろって言うの?」  この密室に閉じこもって、と言う。
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