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「実力試験は魔物との戦闘だ。
装備などの準備を怠ると死ぬぞ」
確かに、魔物との戦闘は危険が付きまとう。
当然と言えば、当然だ。
考えが浅はか過ぎたな、俺。
防具買いに行かなくてはならないか。
俺、そんなにお金持ってないんだよな。どうすっか……。
「あんちゃん、ちょっと付いてきな」
「え?」
「いいから、付いてこい」
「あ、ちょっ――」
有無も言わさず、オッサンに連れていかれた。
着いた場所は、一戸建ての民家だった。
「ここは?」
「俺の家だ」
玄関の扉を開き、家の中へ通される。
リビングに居ろと言われ、待つこと数分。
オッサンは大きな木箱を持ってきた。
「あの、これは……」
「俺が新米だった頃に使ってた武具一式だ」
中を覗くと、使い込まれた防具や武器が詰め込まれていた。
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