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なぁ、とガルドを見ると、首を横に振りか細い声で“大丈夫、問題ない”と受け入れ準備万端だった。
「ほら、あたしの言うとおりじゃん!
レイヤ、ジーク早く先に行こう。
さっさと、この迷宮を踏破して外に出よう。
もう、暑くて蒸発しそうだよー」
そのまま蒸発してしまえ! と言いそうになるのをぐっと堪え、ミアとガルドの後に続く。
ポンッとジークが肩に手を置いてきた。
ジーク……。俺の心情を察してくれるのは、お前だけだ。
「何してんの! 置いてっちゃうよ?」
「待ちやがれ、このバカ猫!」
「バカ猫ってなによー!」
「バカだからバカ猫って言ってるんだよ!」
「アハハハ……」
「………………ん」
この時、この通路を抜けた先に待ち受ける“悪魔”の存在を俺達は知るよしもなかった。
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