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信子の話では、
入社して直ぐ労働闘争
撮影所はストライキで開店休業状態。
しかたがないので
米軍払い下げの古着を厚木基地からリヤカーで運び
下北沢の闇市で売ったり
銀座のダンサーだった女の子が
下北沢でジャズ喫茶を始めるので
その手伝いをしたりして日銭を稼いだ。
このジャズ喫茶は
後年、伝説となる
下北沢の「ジャズまさこ」のことだ。
ぎりぎりの生活ではあったが
戦後の下北沢は泥から這い上がるような
自由と活気に満ちていた。
昭治はその中で遅れた青春を謳歌していたのだが。
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