始まりの終わり

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ビジネスホテルの一室で、僕はベッドの上に全裸で仰向けに転がされている。 上には全裸の同僚の倉敷がのし掛かり、熱心に手や舌を僕の身体に這わせている。 そこに言葉はない。 熱い吐息もない。 僕は何も感じない。 シーツを握りしめ、心を閉ざし、ただひたすらその行為に耐える。 段々と吐き気が込み上げてくる。 ふと、視線が倉敷と交わる。 あ…。 倉敷のその視線の奥の欲望と熱に、僕の脳裡はフラッシュバッグを起こした。 気がつけば叫んでいた。
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