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その声に含まれた意味に気が付いたのか、
「私の名誉の為に言っておきますが…。」
身を乗り出し、
「この格好は、あなた方人間が作り出したイメージを守る為の言わば制服です!」
声に不満が含まれていた。
「勝手なイメージ付けをして、こっちはいい迷惑なのですよ。」
右の人差し指を、俺の顔の前で上下させる。
「まあ、あなたに言っても仕方ないのですがね。」
「すみません。」
謝ったのはイメージ通りだと思ったからなのだろう。
「で、どうされますか?」
いきなりの質問の意味が分からなくて、キョトンとしていると、
「あっ、申し訳ない。最近、仕事が立て込んでいて、誰にどこまで話したかが混同していまして…。」
髑髏の頭を右手で掻いた。
かしこまり、
「改めて、◯◯ □□さん。あなたは生前に転生を希望なされていましたね。」
その質問が、俺の人生で最大の驚きだった。
「は、はぃ…。」
確かに、最近のアニメ、漫画、小説で転生が流行っていて自分もできたらな…、とは思っていたが…。
「希望は質問形式で行いますが、解らないな事があれば遠慮なくおっしゃってください。」
と、右腕をさっと振ると、そこだけ靄が晴れ白いテーブルと椅子が現れた。まるで、据付けられていたかのように。
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