決定

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決定

 細かい説明を聞いていると、思い浮かんだ事があり、 「この転生のシステムって、MMOのキャラクターメイキングに似てますよね?」 「よく言われるんですよ。たぶん、ここの記憶が残っている転生者が関わったのではと思うのですが…。」 「なるほど…。」  さっきの言葉に引っかかり、 「ここでのやり取りって、記憶から消えるのですか?」  髑髏の目の黒い穴の奥が『キラリ』と光り、 「鋭いですな。」 と、感心し続けて 「基本的にここでのやり取りは転生後、転移後に消えます。稀に残る方もいらっしゃるみたいですが、はっきりとではなく、朧気(おぼろげ)にだとか。」 「その朧気な記憶がある人がアイデアとして、キャラクターメイキングを作ったと…。」 「たぶん。私の仕事はここに限定されているので、その後は詳しくは解りません。仕事仲間の噂程度なので。」  結構、長かった質問。 「要望の質問は以上で終わりです。ご確認を。」 と、鞄から取り出したのはタブレット端末。 「えっ。」  驚愕して固まった。 「どうされました?」  タブレットの画面を操作し、こちらに差し出した。 「さっきまで、紙にペンで書いてましたよね…。」     
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