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「これですか。これもあなた方のイメージを守る為の小道具です。」
ペンの先をこちらに向け見せた。そこには小さな光が灯っていた。
「ここで、書いた文字を読み取ります。」
ペン先の光の横にあるガラス部分を指さした。
「は、ハイテクなんですね。」
「いえいえ。音声入力もあるのですが、イメージ厳守と言うことで使用禁止となっております。」
「最後の確認は、流石に現物を見ていただいた方がよろしいので、ここだけはタブレット端末を使用してもよいということになっております。」
差し出したタブレットの画面を見ると、3Dで描かれたキャラクターがゆっくりと回転していた。
「拡大いたします。」
と、画面のキャラクターを親指と人差し指で掴むと、上方向に引っ張る。
「あぁ!」
死んだ事よりも驚いた事に、画面の中に3Dで描かれたキャラクターが、3次元空間に飛び出した。
「キャラクターに触っていただければ自由に動かせますよ。」
その言葉に恐る恐る右手を伸ばしキャラクターに触ったが感触は無い。
驚きから開放され平常心に戻る頃には、俺のイメージとキャラクターを比べられる様になっていた。
細かく動かして、細部をチェック。
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