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どれくらいだろう。随分と永い時間チェックしていただろうか。髑髏は、紅茶をすすりながら待っていてくれる。
イメージと違ったところを、修正してもらい。ようやく、転生後の姿が決まった。
「これで、お願いします。」
「解りました。」
と、ペンを渡され、
「ここに、サインをお願いします。」
書き込んでいた紙を指した。
「あっ。サイン後は、変更できませんので、もう一度確認される事をお勧めします。」
その言葉に少し不安になり、もう一度確認作業をした。
「はい。大丈夫です。」
俺はサインし、ペンを返した。
「これで、転生後の姿が決定しました。」
と、サインした紙を捲(めく)り、次の紙を出した。
「では、これから転生する世界を決めていただきます。」
「それも選べるんですね。」
「重要事項ですので。」
少し考え、
「『剣と魔法のファンタジー』世界でお願いします。」
「少々、お待ちください。」
と、タブレットを操作し、
「非常に申し上げにくいのですが…。」
「何か問題でも?」
「ご希望された世界がですね…。」
「世界が?」
「人気の転生先となっておりまして、順番待ちの時間が非常に長くなっております。」
タブレットを見せてくれるが、読める文字では無かった。でも、解った。画面の一部の表記が濃い赤になっていた。こちらの世界でも、赤文字は警告色らしい。
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