俺とあいつの

河川敷と待ちぼうけ

「もしかして俺は今、焼けつくような熱気ではなく、凍てつく冷気に包まれているのではなかろうか？」

そう、具体的な気温が示されていない今、俺の認識がおかしくなっているという可能性も決してゼロではないのではなかろうか？
そのことに気づいた俺はゆっくりと重い腰を上げ、両腕を広げてギラギラと輝く太陽を仰ぎ見る。

「そう考えたらだんだん、涼しく感じてくるじゃねぇの」

自身に言い聞かせるように呟くと不意に笑いがこぼれた、日光が目に染みるのもお構いなしに変な笑いを絞り出し続けていると。