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それは、突如として現れた。
人、動物、植物、
生あるものを許さない砂漠の中心。
あるはずのない、オアシス。
人々は、豊かな水に心踊った。
このオアシスを中心に都市を作り、栄えるはずだった。
そう、そんな夢物語は許されなかったのだ。オアシスの中心に塔に似た建物が現れ、しかしそれは塔と呼ぶには四角くて無骨なもので・・・我々が知る建築様式とは異なっていた。
そして、そこから異形の者が溢れ始めた。
オアシスに近づくものは、その異形の者に倒され塔の中へと連れて行かれる。
沢山の命が失われた。
神の呪いと叫ぶもの、未知の脅威に怯えるもの。
オアシスに遭われた塔に怯え、国に暗い影を落とし始める。王は、世界各地から冒険者を集め塔の攻略を依頼した。
街中に張り出された掲示板にこう書かれていた。
ー冒険者求ム。
未知なる塔の攻略を願いたい。
塔内部の宝、
そして、冒険者が望む報酬を用意しよう―
冒険者募集の張り紙は一気に世界へと駆け巡った。
報酬を求める者、未知なる秘宝を求める者、冒険者は自らの目標のために塔へと向かう。
そして、各地の冒険者ギルドにもこの依頼は届けられた。
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