社畜転生、狐物語。

その社畜、転生しました。

　くわ～

　こしこし

　・・・おはようございます
ひさしぶりに熟睡できました。まさか現代より異世界の狐になってからの方が安眠できるとは、少しフクザツですね。
　あちらでは夜中でもおかまいなく仕事の電話がかかってきたのでおちおち寝ていられませんでした。それにあちらで住んでいたマンションは、所謂〈出る〉部屋だったので
毎日寝る前と起きた時に九字切りをしていました。
　陰陽術についてはかじった程度だったのですが、適正といわれるものが幸いにもあったようで九字切りを習慣づけてからは俗に言うポルターガイスト現象が収まりました。
　昨日寝る前にも術を使おうと思いましたが手が狐の手のため、
簡易的な結界と縦と横に切るだけの狐の手でもできる簡単な九字切りをしてから寝ました。
　魔法で結界を張る手もあったのですが、陰陽術のほうが馴染み深いのでそちらにしました。陰陽術だとかかった、かかってないが術者にははっきりわかるというのも理由の一つです。
　ステータスにのっていなかったのでこちらでは使えないのかと思いましたが、しっかりと術のかかった感覚があったので安心しました。
　これからは魔法と併用していきましょう。
陰陽術というのは出来ることも多いものの、出来ない事の方がおおいのです。