プロローグ 始まり

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プロローグ 始まり

  時は十九世紀。科学でなんでも出来る時代。  人々は平和を築いた。  そう、あの日までは……  この国は、三つの領土で統一されている。  その三つとは、掟や歴史を管理する一族、時森家。掟を破りし者を取り締まる一族、式森家。そして、人々を守り、監視をする一族、神森家。  それらは三国と呼ばれている。  街は領主達が管理している。  三国と言っても、三つの国に別れているのではなく、一つの国に三つの領土がある。  だが、1880年に戦争が起きた。  この国の長に任命された神森家の領主が時森家の領地に夜襲を仕掛けそれが戦争に発展した。  この戦争で歴史に関係する人と波動を受け継いだ者の多くが死んでしまった。中には神森家内部でクーデターを企んでいたと思う者も 居る。  神森家は戦争後姿を消した。  式森家の領主である紅が神森家を三国から追放した。  こうして戦争は終わりを告げ、十年の月日が流れた。  世界平和って、何だろう? この世は何故、儚いのだろう。この世は、平和であってはならない。闇は今、動き出す。  1890年の秋、肌寒い時期である。     
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