師たる所以 第1章 出会い

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イスリーダの樹木が生い茂る森の奥。 痛いほど眩しく照りつける日差しを浴びながら2人の剣士は、刃を交える。 アルスは、双剣を力強く振り下ろす。 『はぁぁぁぁあ!!』 ガキン!パキン! コルセアが柔の動きで受け流す!! パァン、きぃーぃん! アルスの攻撃を受けきり反撃に移ろうとしたその時… 『そこまで!!』爆炎の炎が2人の間に割って入った。2人は、ビクッと驚いた表情をしたがすぐに普段の柔らかい目に戻った。それは、その炎が2人がよく知る炎だったからだ。…『やぁ。』『性がでるねぇ』 とクライドが言った。 コルセア『当然よ!!あんた達2人には、負けない!師匠にも今なら勝てるかも知れないしね!』 クライドは、鼻でフッと笑いながら首を横に振った。『それは、無い…俺たちが3人掛かりでも全く歯が立たないだろう』 コルセアは、クライドに鋭い眼光を向けて言い放った『なんであんたにそんな事がわかるのよ!師匠との手合わせでも何度も勝ってるんだからね!』 クライドは、少し微笑んで昔の話を始めた… 『はぁはぁ…くぅ。なんなんだこの魔獣は…なんて強さなんだ…』 若かりしクライドは、イスリーダの街から少し離れた荒野でその魔獣と闘っていた。 鋭い爪の連打がクライドを襲う。 『グゥ!?がはぁ』 魔獣が強大な魔力を纏い大きな牙でクライドに襲いかかる…『こ、ここまでか』 クライドが諦めて目を閉じた瞬間… 『炎断剣』その言葉と共に魔獣の叫びに似た悲鳴がこだまする。 『ボウズ大丈夫か?まぁ、大丈夫じゃねぇよな。ちょっと待ってろ。この犬っころを追っ払ってやるよ』 そう言うとその赤いマントに大剣を持った男が気を貯め始めた…『はぁぁぁぁあ!』『良し…行くぜ犬っころ』 すると大剣は、炎を纏いやがて爆炎にも似た熱量を放ち出した。『クリムゾンドライブ!!』 爆炎が魔獣を包み込む。 『ギィギャァァァァァア』ズドンと大きな音を立てて魔獣が崩れて行く。 その姿を見たクライドは、驚いた表情をしたが、緊張の糸が切れたのか気を失った 『あ、お、おいボウズ!大丈夫か!?おーーい!』 続く…
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