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そこには、今までとは比べ物にならないほど頑丈そうな扉が閉まっていた。
「さあスピル、お入りなさい。」
何重にも閉じられていた扉が、次々に開いていく。
最後のひとつが開いたと同時に、眩しいまでの光に包まれた。
ようやく目を開けた時には、目の前にゾハルが『いた』。
「これが…ゾハルさん…?」
「そうです。これが本当の私。驚きましたか?」
そこには人ではなく、金色に輝く石版が浮かんでいた。
「私は本来、この宇宙を律するために作られた量子コンピュータなのです。今はその余剰エネルギーを使ってシェルターの管理をしています。」
「…ごめんなさい、僕にはあまりわからないや。」
するとゾハルは、僕に『微笑んだ』。
「大丈夫。すぐに分かります。さあ、私に触れてください。」
「ゾハルさん…。」
僕は、導かれるままにゾハルに触れた…。
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