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同時に翔悟は
いくつくらいの人だろうと思った。
正直、分からなかった。
自分と同じ20歳手前にも見えれば
もっと上のようにも見える。
彼女を見れば見るほど 年齢というものが
分からなくなりそうになった。
「すごく助かったわ。
川辺で帽子なんて被らない方がいいわね」
すっと川に視線を移す横顔が
触ったら壊れてしまいそうなくらい繊細で
ガラス細工のように美しい。
「でも今日は暑いですから」
そう言うと彼女は『そうね』と少し上を向き
涼やかに微笑んだ。
「.....ここ好きなんですか?」
質問にふわりと彼女が翔悟の方を向く。
初対面でさすがになぜここにいるのか とは聞けなかった。
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