有益な人生を過ごすためのなんとか

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 しかし、彼の話を聞いてみたところ(聞いてない)俺の出した話というのはなかなかに的を射ているのでは。 「というと、お前は俺の有益な人生を過ごすための時間論を実行しているわけだな?」 「しているのか? 俺は時間がもったいないからやっているだけなんだが…」  青天の霹靂、寝耳に水、足元から煙が出る、藪から棒、窓から槍etc…類は友を呼ぶとは言うが、お前は俺か?いや、俺は俺だ!我思う故に我あり、故にお前はなし! 自分という存在を再度確認したところで話を続けよう。 「そう思うと、学校で俺はずっと寝ているんだが家で寝ればいいのにわざわざこうして学校に向かう移動時間ってめちゃくちゃ無駄じゃない?」 「学校を寝る場所としてしか認識してないって学生としてどうなん?」  的確なツッコミ…、わかった。お前はツッコミで俺はボケだ。天下を取ろう。まずは小さい素人漫才大会から…小さなことからコツコツと、師匠も言っている。 「早速、西川きよしを師匠呼びなのは結構だけどな。」 「今のは口に出してないんだが…まあいい。お前は将来何になりたい?」 「わからんから大学に行ってから「でたでたそういうやつ。今の自分(てめえ)の持っている夢を聞いているんだよ、俺は。」  食い気味に返事を投げる俺は、お前の将来を心配してやってるんだ。 誰にだって将来はある。明日がその将来の一つの景色であるなら今日は、この会話はですら既に思い出の一つでしか無い。
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