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私が再びあのゴミ集積場と老婆を思い出したのは、半月後でした。
私がホームセンターで買い物をしていると、どこかで見たことのある老婆が視界に入りました。
あれ、誰だったっけ……。
しばらくして私は、思い出しました。猫に餌をやっていた老婆です。よく見れば老婆は、ペットフードのコーナーで商品を選んでいる風でした。
最初に見た時は、夜だったこともあり気づきませんでしたが、老婆は、かなり薄汚れた格好をしていました。髪はボサボサ、ズボンの裾は、ほつれていましたし、履いている健康サンダルも足の甲部分が切れていました。
(野良猫にやる餌を買う金があるのなら、自分の服を買えよ……)
私は、不快になり老婆から視線を外すと自分の買い物に戻りました。
それから、私は、何度か老婆を目にするようになりました。
たいていスーパーやホームセンターで買い物途中に見かけるのでした。
その度に私は、苦手な野良猫が自動的に頭に浮かび不快になりました。
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