66人が本棚に入れています
本棚に追加
/63ページ
夜の札幌駅。喫煙所。
うおぉ……マジで怖えぇよ。
全く落ち着かないので、煙草で気を紛らせつつ二度目の来院。
しかし重いわねぇ。初めて来院して検査したら、本格的に重病……ガンの可能性アリってさ。
泣きたくなってきます。
一年半経過し、現在もワタシが通院しているのは綺麗ですが小ぢんまりした診療所です。
大きな検査機器は置いていませんので、術前検査や入院は別の病院で面倒を見て頂きましたが。
簡単な処置が出来るようなスペースがあり、そこでこの日は生体検査を受けました。
ベッドに寝かされ、片側の腕を上げた状態で横から針を刺されます。
針と言っても、見た目は結構ゴツい機器ですね。
歯医者さんが持っている治療機器をふた回りくらい大きくした感じで、どっちかと言うと電動ドライバーそっくりな見た目だったと思います。
確か、動かすと「キュイーン」と稼動音が出るので、見た目と音で引かないで下さいね。
局所麻酔を打たれて針が入ると、確かに横から身体をグイグイ押される感じがあります。
痛みは微妙です。殆ど感じません。
若干なんか嫌な感じはありましたが、これくらいなら大丈夫……だと思ったんですが。
「ぐっ、ぐがががー!ちょ、ちょっとタンマ(←マジ)待って!!」
絶叫です。
中で機器が動いた瞬間、凍るような激痛です。
上手く例えるのが難しいのですが。
例えて言うなら、高速回転する鋭利な電動ドリルの刃先をウッカリ指で挟んでしまったような。
スッパリ切り傷より、皮膚を削られるような擦り傷の方が倍痛むというアレですね。
しかも、年中刺激に晒されている手の皮膚より遥かにデリケートな体内で、高速ドリルが回り中から身体を削られるような感じ。
……って、そのまんまですね。考えてみたら。
生体組織を削り出して摘出しますから。
先生の手元が狂うと危険なので、看護士さんが肩を押さえます。
何故か、麻酔が充分に効かなかったようです。
麻酔を追加して貰うと、痛みが消えて無事に摘出を受ける事が出来ました。
最初のコメントを投稿しよう!