第1章 出逢い(1)

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「!っ……」 彼と瞳が重なって、思わずドキッとした。 色素の薄い、髪と同じ綺麗な白金色をした優しい瞳。 金色、ではない。 異国からやって来た旅人は今や珍しくはないが、その姿はまるで特別に選ばれて磨き上げられた月毛の馬のようで……。 今まで私が見てきた男性とは、全く違う美しさを放っていた。 突然目の当たりにした神々しい姿に、目を奪われる。 「っ……君、は?」 「!っ……あ、わ……私は!ア、アカリッ」 ボーッと見惚れていたところに不意を突かれ、彼にじっと見つめながら問い掛けられた私は、すっかり動揺して思わず声が上擦った。 は、恥ずかしい……。 カァッと熱が高まる。 絶対に赤い両頬を押さえながらサッと顔を逸らすが、彼は私の動揺などあまり気にしていない様子。 「……」 暫く黙り込んでいた彼は、ゆっくりと上半身を起こして辺りを見渡して……。 遠くをみつめたまま、しかめっ面を浮かべた。 どこか様子が変だ。
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