第1章 出逢い(1)

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「あ、の……貴方は? 海で、溺れたんですか……?」 私の中に過ぎる、”まさか”という思い。 すると。 難しい表情をしていた彼が、私の質問に頭を抱えながら答える。 「……思い、出せない」 「!……えっ?」 「……。 何も、思い出せない……」 「えっ?……ええっ!?」 な、何も思い出せない……って。 それって、記憶喪失って……事? 突然の出会いと出来事。 私は、一瞬言葉を失ってしまった。 ーーーこれが、私と彼の出会い。 この出会いが、独りぼっちだった私の運命を変えてくれた。 そして私に、最初で最後の恋を教えてくれる。 優しくて、厳しい、私の召使い。
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