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使者の話によると、私はその名家の主人の孫娘にあたるそうだ。
名家の主人アルバートには、ギルバートという一人息子がいた。
しかしギルバートは代々続く名家を継ぐのを拒み、家を飛び出した。
つまり私の父親はそのギルバート。
そして父が家を飛び出し、知り合ったのが私の母。
二人の間に産まれた私は、アルバート様の孫娘。
母を亡くしたばかりの私にとって、身内がいるという事は素直に嬉しかった。
それに、これまであまり聞けなかった自分の父親の存在を知る事が出来て嬉しかった。
……でも。
そんな嬉しい気持ちは、あっさり崩れる。
アルバート様の孫娘。
その鎖が、私から自由を奪っていくのだ。
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