プロローグ ーepisode 00 姫乃恋華ー

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姫乃恋華(ひめのれんか)。 名前のような苗字。どの文字も女の子らしい名前。 そんな自分の名前が本当に嫌いだ。私には決して似合うことはない、かけ離れたものだから。 と言いつつも、昔はそんなに嫌いじゃなかった。むしろ好きだった。 「お前の名前、名前負けだよな」 小学校4年生のとき。相手は初恋の相手だった。私はもの凄くショックで、相手の顔を見返すことも出来なかった。 それ以来私は、当時好きだったおしゃれもやめた。いくらやっても、どうせ名前負けなのだから。 そして私は恋にも臆病になった。
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