第2章 さなぎは美しく蝶と化す

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姉としても素晴らしい人物だけど、女としても最高なんだなと改めて思った。-私とは正反対だ。 私にはこんなにも、可愛く着飾ることは出来ない。元々その気が勿論だが、普段自分が着る服さえ似合うものが選べない。華美ではない、地味なものを選んでいるのに、実際に着てみるとチグハグになってしまうのだ。 「あいねぇみたいになりたかったな…」 私はいつの間にかそんなことを口にしていた。 姉妹なのに正反対。名前負けで可愛らしくない私と愛華という名前通りのあいねぇ。「憧れ」という言葉一言だけでは言い表せない。 「どーしたのー」 あいねぇはどうやら相当酔っているらしい。呂律が少し怪しい。 そんなあいねぇは、普段なら言わないことを突如口にしだした。
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