第2章 さなぎは美しく蝶と化す

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-なんなのよ。 眼鏡してなくて、髪をおろしてるからって、再び名前負けとでもいいたいのだろうか。 以前はそう言われて悲しかったが、今はまた言われるかと考えるだけで、むかっ腹がたってくる。 「姫乃さん」 気がつくとホームルームはいつの間にか終わっていて、目の前に何人かクラスの子が立っていた。あまり話したことのない人たちだ。 ええっと、彼女たちは確か… 「町田さんと、安堂さん、緑川さん…?」 彼女たちは笑顔でうなずくと、いきなり質問してきた。 「ねえ、それコンタクト?」 「いつもの眼鏡は?」 「どうして突然変えたの?」 3人ほぼ同時に話してくる。彼女たちは私の周りに普段そんなにいない、華やかな女の子タイプ。いろんな意味で圧倒されそうになる。
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