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今まで、この7年ずっと自分で否定し続けた名前が肯定された瞬間だった。
「ねえ、せっかくだから恋華って呼んでいい?」
「うん!」
普段だったら、絶対に首を縦には振らない。ただ今日は、これをきっかけに何か新しい世界が始まるような気がした。
「私のことはあづって呼んで」
安堂さんが笑いかける。
「私はゆうって呼ばれてるよー、町田優希だから」
「私は遥」
「あづちゃん、ゆうちゃん、遥ちゃん…」
私は何だか涙ぐみそうになる。
それを見て笑う3人。
「あっ、そうだ。これ絶対恋華に似合うと思うんだよね」
あづがそう言いながら取り出したのは、淡い水色の髪留めだった。
「友達記念にあげるよ」
照れくさそうに笑いながら、私の髪に留めてくれる。
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