第2章 さなぎは美しく蝶と化す

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キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン 始業のチャイムだ。 「それじゃあ、またあとで」 3人はそう言って席に戻っていく。 いつもは憂鬱でうらめしい鐘の音は、今日は違って聞こえた。 明るく聞こえた。弾けて聞こえた。何かが始まる楽しい予感に震えて聞こえた。 こんな風に新しい友達が増えるのなら、 こんな風に新しい世界に行けるのなら、 こんな自分を変えられるなら、 再び自分の名前が好きになれるなら、 お洒落もいいのかもしれない。 初めてそう思えた。 そして私は、この日を境にたいして必要でもなかった眼鏡をすることをやめた。髪もただ2つに結ぶのではなく、アレンジを加えることが増えた。 こうして私は、少しずつ変わりはじめたのだった。
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