episode 01 美和

2/4
23人が本棚に入れています
本棚に追加
/94ページ
それにしても、今日は朝から暑い。 おそらく、このままいけば午後には猛暑日となるだろう。 そんなことを考えていたら、地面がゆらいだ。なんとなく吐き気もする。 -やばいな、熱中症かも。 そう考えたのと同時に、あたしの意識はブラックアウトした。 あたしは次に目がさめたときには、室内にいた。 静かだけど決して無音ではない空調の音。 そのお陰か、滝のように流れていた汗は止まっていた。快適な室温だ。 そしてどことなく漂う消毒の匂い。 -ここは、保健室か。 ようやくあたしは気づいた。 あたしはベットの上で寝かされていた。閉じられたカーテンは強すぎる日差しを、がまるで木漏れ日のような光へと変えていた。
/94ページ

最初のコメントを投稿しよう!