第2章 さなぎは美しく蝶と化す

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第2章 さなぎは美しく蝶と化す

「ただいまー!」 「遅ーい!」 慌てて家に帰るなり、私はあいねぇに軽く怒られた。 「早く着替えて、こっち手伝ってー」 そういうあいねぇの声は台所から聞こえる。そしてそちらから、カレーのいい匂いがする。 帰りが遅くなった私の代わりに、夕飯の準備を進めておいてくれたのだ。 あいねぇは私がちゃんとしてないと少し怒るが、その代わりしっかりフォローもしてくれる。優しくてしっかり者の自慢の姉だ。 あいねぇは昔から私の見方でいてくれた。 7年前私が酷く落ち込み、ふさぎこんでも、無理に日なたに連れ込もうとはしなかった。私を馬鹿にすることもなく、ただ黙って側にいてくれた。それが私には嬉しかった。当時の私のたった3人の見方、-みづにぃ、あいねぇ、親友の美和の1人だ。
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