7人が本棚に入れています
本棚に追加
「なんだコレ?」
そのアプリを見つけたのはたまたまだった。
待ち合わせの相手が寝坊し、大幅に遅刻をしたため、僕には時間をつぶす必要があった。
大型書店をぐるっとまわったが、それでも時間をつぶしきれなかった。
そしてあまりにも過酷な暑気から逃れるために、コーラだけを注文してハンバーガーショップに腰を落ち着けたのだった。
込み合う客たちの体温にも負けないほどにキーンと効いたクーラーの冷気に安堵し、スマホを取りだしてラインを確認する。
────────────────
──ごめーん! 今起きた
──え
──悠真もう来てるよね?
──うん、来てる
──今からだったら、ものすごい遅くなるから、また別の日にしよっか
──大丈夫だよ、千花んちからだったら一時間ぐらいだよね
──準備とかもあるから、もうちょっとかかるかも
──待ってるよ。映画は一本後のにすればいいしさ
──分かった。ごめんね
──ぜんぜんいいよ
──また着いたらラインするね
────────────────
まだ新しいメッセージは来ていない。
何かゲームでもしようかとスマホのアプリストアをのぞき、その変わったアプリを見つけた。
そもそも僕は普段はあまりゲームをしない。
最初のコメントを投稿しよう!