教えて、ゆう君

5/6
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
「ゆう君、久しぶり!」 「久しぶり」  ほぼ一週間ぶりに会う彼女の笑顔は、僕に癒しを与えてくれる。 「学校も休んでたよね。どうしたの?」 「ちょっとね…用事があったんだ」  一週間前、元カノから連絡があった。元カノとは、高校を卒業して以来、会っていなかった。 『あんな三流大学に、まだ通ってんの?留年してでもこっちに来ればいいのに』  高校の三年間付き合っていた元カノは、頭が良くて、気が強くて、自信家で… 『また、側に置いて欲しいでしょ?』  傲慢で、常に周りを見下していた。 『周りのやつら、頭はそこそこ良いんだけど、使えない奴ばっかりなのよね。やっぱり、あんたが一番良かったわ』  同じ大学に行く予定が、僕だけ落ちてしまった。だけど、そのお陰で彼女にも会えた。 『ふーん…頭の悪い女の子に鞍替えしたんだ。だっさ!』  三流大学でも、楽しくやっている。僕は満足だ。 『底辺で楽しくやってるですって?なっさけな~い』  馬鹿にしたように笑い、蔑むような目で僕を見た。 『もういいわ!役立たずを相手にしてるほど、暇じゃないの』  君は、いつも、僕を… 『さっさと帰りなさいよ!頭の悪いブスがまって…っっ!!』
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!