ストーリー概要

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「うわわっ!こっちにも!?ってちょっと待って!待って!待って~~!!」 炎の剣士との再戦に備え、自分の拳と炎を磨く。自然と火属性の居そうな方向へと足が進んだ。この辺りは砂漠や火山ほどの熱気は無いが、広く静かな砂の海だった。 「ここは砂地でしょうが!炎なんて何処に……って、もしかして、私!?」 先の炎舞撃を鍛えようと様々な火属性多種族と闘う中に、この辺りではあまり見掛けないヤツがいたので強い亜種かも?と仕掛けたところ、続々と現れたので片っ端から炎舞撃を見舞ってやった。………それがいけなかった。 打撃を受けたその亜種が爆発したのだ。片っ端から殴ったので、片っ端から爆発するのだ。 ファメル王国東部、モグロ砂海は砂ではなく爆炎の海になりつつあった。 「あれってフレイドじゃないの~~~~~!?」 フレイドは知ってる。洞窟に生息する魔法生物で炎が好物。炎を求めてやってくる。 あの亜種は知らない。大きなフレイド?初めて見た。 間違っていない。まんまだ。ビッグフレイドだった。違うのは体内の炎の蓄積量で、臨界を超えると崩壊の際に大爆発するのだ。 ディアナにしてみれば初見殺しもいいところである。 「っ!…ふうっ!逃げ続けるのは趣味じゃないのよ。」 爆炎を見て、剣士の剣技を思い出す。 完膚無きまでに自分を打ちのめした、あの炎剣技。 圧倒的火力で自分を吹き飛ばした、インフェルノブレイド。 「今度は絶対に負けない!」 剣士にも、自分にも負けられない。 爆炎を避けるのではなく、吹き飛ばす。…あの剣士がそうしたように! 殴り飛ばす程度の威力では爆風に追い付かれる。 炎舞撃の連打では爆発が早まってしまう。 爆発したとしても、その爆炎ごと吹き飛ばすような瞬間的な威力が必要だ。 イメージはできている。経験がモノをいうとは正にコレだ。 彼は剣士。自分は拳士。 武器は違っても炎は同じ。一度見た炎は忘れない。 不思議と、今ならできると確信していた。 しかしあの剣士がヒントだと思うと……………………ちょっぴり悔しかった。 「遠慮なんかしないわよ!ヘルフレイムミラージュ!!」 拳に集中する渾身の炎が爆発した。            3章 炎を纏いし拳 
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