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「一瞬で雰囲気が変わるのがおもしろいな」
ライトがやさしいピンクに切り替わり、あたたかい光が周囲を満たす。
賢吾の手が透の頬に触れる。
「うん、雰囲気変わるね。ピンクがかった透も新鮮・・・・」
「そうか。縁遠い色だからな」
賢吾が透にひとつキスをすると、パープルの光に変わった。
透が吹き出す。
「くくく・・・・タイミング・・・・」
ツボに入ったらしく笑い続ける透を横目に賢吾は
「せっかくセクシーな雰囲気になったのに」
ぼやきながらも透の笑顔につられて微笑ってしまう。
結局、透の素の笑顔が持つ魅力には敵わないのだ。
ふたりして笑っているうちに、再びパープルの光に照らされる。
「透」
賢吾は今度こそ、と微笑っている透に口づける。
賢吾の意図を察し、わずかに抵抗する透の頭を賢吾は両手で包んで固定する。
舌さえ奪えばこっちのものだ。
賢吾の舌が逃げる透の舌を絡めとれば、
「・・・・ん・・・・」
甘く喉が鳴り、透の両手が賢吾の背に回る。
深いキスを続けながら後ずさり、ソファに倒れ込む。
「・・・・はぁ・・・・」
一瞬離れた唇が赤いライトを浴びて艶やかに光る。
濡れた唇を角度を変えてさらに深く重ね、舌を舐め合う淫らな音が響く。
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