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 もっとも、わたしの中での廣田との関係は、ただの〝友だち待ち〟という共通点がここ一ヵ月で頻発するようになっただけの間柄、という程度なんだけれど。  そこになにかを見つけようとしたり、結び付けたがったりするのは、なにも不自然なことじゃないように思う。 「それなら俺は見られたほうだな」  そんなことをぼーっと考えていると、いつもと同じ淡々とした調子で廣田が答えた。 「え? そうなの? てかわたし、廣田はゲームにしか興味がないと思ってたんだけど」  窓の外をぼんやり眺めていたわたしは、思わず前のめりになってしまう。  重ねて質問はしたけれど、スマホに目を落とした時点で会話は続かないと思っていただけに、とても意外だった。でも相変わらず顔は上がらないけれど。 「失礼だなおい。俺だって一応、男だぞ。好きなやつくらいいるわ」 「てことは、現在進行形なんだ?」 「まあな」 「へぇ……」  これまた、意外だ。  ゲームにしか興味がないと言ったのは失礼だったと認める。それよりも、わたしみたいにはぐらかしたりしないで好きな人がいることを話したことが意外だ。  てっきり照れたり、いないって言うかと思ったのに……。
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