第5章 「イマジネイチョン」

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「今までの俺とは一味違うからな。覚悟しとけよ。」  少々粋がりすぎたかもしれないが、俺の頭の中にはとっておきの秘策がイメージできている。漱石さんが教えてくれた『イマジネイチョン』を信じて、俺はカエサルとポンペイウスに挑むしかないのだ。   俺の脳内にはすでにもう、どれほどの領域までイマジネイチョンの力が及ぶのかを知るために、試したいことが108つ浮かんでいるのだ。まずはそのうちの1つを想像してみることにした。  俺は右拳を握り、20mほど先にいるカエサル目掛けて届くはずもないパンチを勢いよく繰り出した。さあ、俺のイマジネイチョンよ。某海賊漫画の主人公、あるいは某アニメ映画のお父さんヒーローのように腕を伸ばしておくれよ・・・!
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