第3章 「Heaven is here.」

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2人の門番は同時に俺の方を向いた。その鋭い視線は俺の全身をくまなくチェックしているようだ。 俺は武器を持っていません、怪しい者では決してありません。だから殺さないでください。 あ、そういえば俺はもう死んでいるのか。 「・・・・ソウセキ、オマエノリョウリ、デリシャス。」 門番は片言だ。日本人ではないのか。 「ソウセキ、オマエ、ウソツカナイ、イイヤツ。オレ、オマエ、タベタイホドスキ。」 誰がそんな言葉教えたんだよ。もうちょっとまともなことを教えてあげろよ。 「いやはや・・・そんなお言葉勿体無いですぞ、カエサル様、ポンペイウス様。」 「えぇ!??カエサルにポンペイウスぅ??」 古代ローマの英雄じゃないか。どうしてその2人がこんなところで門番なんかをしているんだ? 「おいおい、このお二人になんて口のきき方を!申し訳ございません、カエサル様、ポンペイウス様。今日死んだばかりの新人でして・・・。何卒ご慈悲を・・・。」 「・・・・・」「・・・・・・」 カエサルとポンペイウスは目を合わせ、俺をどうするか考えて込んでいるようだ。 「・・・オレ、オマエ、キライ。」 「え・・?」 「そんな、ポンペイウス様・・・。」 「・・・オレモ、オマエ、キライダ。シマツショニアゲテヤル。」 ・・・きっと血祭りにあげてやるって言いたいんだよな。 ・・・ふぅー・・・・ 「ええええ!!??」 「・・・おいらにできることはここまでだ。達者でな。」 漱石さんは無情にもどこかへ逃げるように走って行ってしまった。 もう俺は死んでいるわけだから、これ以上死ぬことはないだろうし、多分。それにさっき疲労感がなかったということは、きっと痛みも感じない体なのだろう。駄目元で、古代ローマの英雄2人を相手に戦ってやろうじゃないか。伊達に、中高6年間帰宅部してたわけじゃないからな。
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