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「ほら、風邪引くから。お姉ちゃんとお風呂入ろうか」
お風呂が沸いたとメロディが鳴り出した。ソファで跳ねる二人の手を握ると、洗面所に連れて行く。服を脱がすと、私も裸になった。
「おっぱい」
快活な方の女の子が手を伸ばして、しゃがんだ私の胸に触れた。
突然のことに驚いて手を振り払うと、また声を上げて泣き出してしまった。仕方なく抱き上げると、膝に乗せた。
泣き止むと私の胸に顔を埋めて、安心したように笑っている。
臆病な女の子は、それを離れて見つめていた。
「…おいで」
その子はパアッと笑顔になってもう片方の膝に乗ってきた。
同じように胸に顔を擦り付けている。
あの人以外の人に胸を触られるのは嫌なはずなのに、子供だからか決して嫌ではなかった。むしろ、気持ちが温かくなった。
もっとこうしてあげたいと、そう思った。
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