58人が本棚に入れています
本棚に追加
俺は受信済みのメールを開き、一つずつ丁寧に返信していく。
『和也、ご飯食べてる?』
『夏奈の手料理が食べたいよ』
『ラジオにゲスト出演してたよね! 永久保存版にしちゃうぞ』
『あれを聞いてたのか? 恥ずかしいな』
『眠れてる? ギュッて抱きしめてあげたいな』
『そうだな。夏奈が横にいてくれれば、安心して寝られるはずだ』
『今日は向日葵がたくさん売れたの。みんな、笑顔になれるといいね』
『夏奈の笑顔が、みんなを笑顔にさせているんだよ』
『空が青いよ。和也も見てるかな? 会いたいな』
『空は透き通る青空だ。一緒に見上げよう』
メールを受信して小刻みに震えるスマートフォン。まるで、夏奈が返事をしているように感じる。
そして、最後のメッセージに返信した。
『プロポーズした時の、夏奈の泣き顔が忘れられない。あんなに喜んでくれるなんて、思ってもみなかった。それどころか、断られたらどうしようって怯えていたんだ。ありがとう、俺を好きになってくれて。ずっと、夏奈が好きだった。これからも隣で支えてくれ』
最初のコメントを投稿しよう!