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学年集会があるため、
三年生は体育館へ移動する。
終わると即下校なので
鞄を持って行く。
秀くんは邪魔にならないようにと
生徒が少なくなるのを謙虚に待った。
私が秀くんの鞄を持ち、二人はゆっくりと歩く。
「おまえは先に行け」
「一緒に行く」
どんなに遅れても秀くんを置いて先には行けない。
だって、あんな恥ずかしい思いを
させてしまったからには、
何かしてあげなきゃ。
立場は逆転して今度は私が秀くんに優しくする。
優しくするとき、
不純にも秀くんのお尻が頭に浮かぶ。
秀くんも私に優しくしてくれたとき
抱きついた瞬間を思い出しただろうか。
二人が体育館に着いたころには、
生徒は整列していて先生の話が始まっていた。
どうせ退屈だから
遅れてきて正解だ。
列の一番後ろに
さりげなく並ぶ。
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