遠い日のきみが泣いていた

２．カズキ

　曽川に無理をさせられたレイは、幸い命に別状はなく、使用された薬物も、今すぐに何か重篤な後遺症の可能性があるものではないということで、一日だけ入院して翌日には退院となった。

　とはいえ、身体的にも精神的にも負荷が大きかったので、ある程度回復するまでは店を休むことになっている。

　カズキはコンビニで、ペットボトル飲料を数本と、ヨーグルトやアイス、レトルトのお粥やスープなど、食べやすそうなものを数種類に、それと弁当をひとつ買ってから、レイの家に向かった。