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レイと同居している塚原真澄は不器用な人で、家事全般からきしだった。
だから普段はぜんぶレイがやっていて、今回のようにレイが寝込んでしまうと食生活が雑になる。
マンションのオートロックはノータッチキーなので、合鍵を持っているカズキはそのまま中に入った。
あらかじめ、真澄には行くことを伝えてある。
インターホンは鳴らさずに入って来るように言われていた。
レイの寝付きが悪く、ちょっとした物音でもすぐに起きてしまうらしい。
エレベーターで七階に上がり、一番奥の角部屋のドアを開ける。
室内は静まり返っていて、カズキもできるだけ物音を立てないように気をつけながら中に入った。
買ってきたものをしまうためにキッチンに入ると、案の定、洗い物が溜まっていた。
レイが動けるときは、ぜったいにこういうことにはならない。
カズキはため息をつきながら冷蔵庫を開けてみた。
ろくに飲み物も入っていない。
やはり買い物をしてから来たのは正解だったようだ。
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