夢の後先

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因幡山公園で降っていた雪が宇野原の街中に降りるとピタリと止んでいた。12月の慌ただしさと凍りつくような寒さしか街中にはなかった。あんな暖かい雪はどこにも降っていない。 三咲ちゃんの起こした不思議な奇跡は私と秋留、葉室純弥さんだけの心に秘められた秘密。私たちは立ち止まることは許されない。生きているから、どんなに辛くても悲しくても前へ前へと進み続けるしかない。 三咲ちゃんが生きられなかった、本当は生き続けられるだったはずの時間を生きる。三咲ちゃんが経験出来なかったことを一杯吸収して、いつか寿命を全うして三咲ちゃんとあの世で会えることがあったら、たくさんの思い出話をしてまた三人で昔みたいに楽しく笑うんだ。 三咲ちゃんはずっとずっと私たちを見守っていてくれるはずだから。私と秋留は形を変えた夢を叶えるためにがんばり続ける。 ずっと夢だけ見ていたい。 いや、ずっと夢を追い続けて叶えたい。 上手くいかないなら形を変えて違う方法を試して、もがきながら、足掻きながら、試行錯誤して人生の最後の『最期』まで夢を忘れずに追い続ける。 ずっと夢だけ見ていたいなんて甘ったるいこと言ってないで、ずっと夢に挑戦し続けるんだ。誰の目にも止まらないなんて嘆いてる暇はない。どうやったら目に止まるのか、心に届くのか、助けになれるのか、何度も書いては消し、書いては消して夢を形作ることを繰り返すんだ。     
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